あらすじ

幼い頃から棋士を目指していたチャン・グレ（イム・シワン）は、父の他界を機にその道をあきらめた。26歳になってもバイト生活だったが、大手総合商社にインターンとして入社。なんとか2年間の契約社員として採用され、営業3課に配属される。やがて微力ながらも課の役に立つようになり、次第に配属先の営業3課のオ課長（イ・ソンミン）やキム代理（キム・デミョン）に認められていく。

ジン君ロスにイム・シワン

BTSのジン君が軍隊に行き、ジン君ロスの今、ミセンをいっきに見てしまいました。
イム・シワンが似てるんだわん。
佇まいもすごく似ているが、ジン君はかわいい感じで、イム・シワンはちょっとクールな印象。

貿易会社の商社マンが怖すぎる

貿易会社でのお仕事がメインなので病気で誰も死なないし、中途半端な恋愛もない。
イケメンだからってチヤホヤされたりしない珍しく硬派なドラマ。
大卒のインターン生からコネ入社のチャン・グレへの当たりが強すぎる。
1話ではイカの塩辛を積んだ冷凍庫に置き去りにされ、ひたすらグレ可哀想。
あと、高卒への差別、女性差別があからさますぎて怖い。
ドラマだから誇張した表現なのかとも思うけど、実際コレだったらかなりしんどい。
厳しい上司に必死でくらいつく新入社員達も負けていない。
女性差別に負けない紅一点のアン・ヨンイは強いが、泣きそうで泣かない困惑した表情は見ているこっちが辛くなる。
アン・ヨンイの上司、ハ代理は彼女を徹底的に目の敵にする。
若い女性、しかも美人相手だと多少甘くなりそうなもんだがかなりキツイ。
人間の心がないのか。
おかっぱ頭の優男ハン・ソンニュルは、上司に逆らったり、ブチ切れたり、仕返ししては、逆に自分を窮地に追い込んでしまったり、エリートなのにたいして活躍の場がないチャン・ベッキ。

上司のオ課長、厳しくて熱くてクセが強い

上司達のキャラが濃くて、芸も細かすぎ。
何度も出てくる酔っ払い芸がリアルすぎてすごい。
オ課長はいつも目を充血させて、車から降りるなり目薬、出社するなり目薬。
目薬シーンとか、どうでもよさそうなところも手を抜かない。
「クレ」は「肯定」の意味もあり、誰かが会話で「クレ」と言うとチャン・グレがいちいち反応して目を輝かせたりして、日本人の名前なら「そう君」みたいなものか。 会社勤めをした事がないチャン・グレ、上司に「おれの部下が」と言われただけで思い出し笑いをするほど喜んだり、かわいすぎる。

まんまるなキム代理

ギラギラした商社マンの中で、唯一柔らかい見た目のキム代理。
まんまるフェイスにぽっちゃりボディで、おばちゃんパーマ。
母に見合いしろしろと言われて見合いするがフラレ続けている。
17話で発覚する、彼の唯一の欠点は、酒を飲んで怒ると手がつけられなくなるところ。
パワー系だった。
酔いつぶれるが、体重がありすぎて、同僚が支え切れず全員倒れる。
彼がベッドに寝ている姿を同僚は「象」と言う。
豚よりもひでえ。

商社ではいろんなトラブルが発生する

コメディ要素の強いドラマかと思いきや、貿易用語がバンバン出てきて、商社になじみのない私は、話についていけないところが多々あった。
いろんなトラブルが発生するが、日本のドラマみたいにすぐ土下座しないし、問題点にきちんと向き合って解決しようとする過程が丁寧。
事務方が工場に無理をさせたときはストライキが始まった。
韓国の人は女性だろうが立場が下だろうが、相手が間違っていると思ったら自分の意見ははっきり言う。
これは日本では見られない光景だ。

最終回は違うドラマになってた

最終回の20話はちょっと展開が強引すぎて違うドラマを見ているようだった。
あの気弱だったグレが細身の黒いスーツを着こなし、泥棒を追いかけてヨルダンの街や砂漠を縦横無尽に走り回る。
突然かっこよくなりすぎてビビる。
どう見ても運動神経が良い人の動きです。
酔ってパンツ売る回も貴重だけど、アクションシーンも貴重すぎる。
ビルからビルにジャンプして怪我ひとつせずに窓から入る。
いきなりパルクールが始まるのかと思ったわ。
映画「アルティメット」と似ている気がする。
オ次長はテンガロンハットが微妙に似合ってないが、それはご愛嬌。
グレが実家の床を磨いているとき、シャツからはみ出たお腹はプニっとしてたのに、いつの間にか身体能力が超人並みになってる。
1話を見返したら、砂漠から始まっているんですね。
商社の話から最後、壮大なスペクタクルになって終わるという、韓国ドラマ史上でも類をみない展開。
何年か前ちょこっと観て中途半端でやめていたけど、今度は短期間で20話いっきに見てしまうくらい引き込まれた。
かっこよすぎない名言が多いのも良かった。
「どんなに手詰まりになっても、対局は続く」
「死ぬまで扉を開け続けていく」
今まさに手詰まり感しかない私にも響いた。
私もがんばるYO...とつぶやいてしまいそうな良いドラマでした。
「ミセン」を観る