あらすじ

TV番組の企画で「事故物件」で暮らす芸人。その部屋で撮影した映像には謎の白い物体が映っていた…。番組は盛り上がり、ネタ欲しさに事故物件を転々とする。芸人として人気が出る一方、不思議な現象が次々に起こる。

お笑い芸人の著書を映画化

事故物件 怖い間取り」は、芸人松原タニシの著書が元になっている。
Youtubeで知って、松原タニシさんの動画を見まくっていた私。

松原タニシch」 ひょうひょうとしていて、話がおもしろく、いつのまにかファンになってしまった。

最初に結論を言うと、オカルト映画としては結構面白かったです。
観ても損しません!
マイルドな怖さなので、怖いの苦手な人でも観れると思います。

松原タニシといえば、マッシュルームカット+丸メガネ、派手な柄のピチピチのシャツ。
芸人としてインパクトを出すために派手な衣装を着ているのかと思ったら実は違う。
事故物件(おばあちゃんが亡くなった家)に住んでから、服の好みが変わり、おばあちゃん風の服を買ってしまうのだとか。
「どこに売ってるの?」と言いたくなるような、昭和レトロなシャツ。
映画では「山野ヤマメ」を亀梨和也が演じているのだが、サイケなデザインのメンズシャツに、ゆるくウエーブがかかった髪型。
ただの「オシャレイケメン」やないかい!
松原タニシさんは、独特なファッションではあるけど、オシャレ感は醸し出さない。
タニシ(巻貝)からヤマメ(魚)に変わっているのおもしろいけど。

原作と映画版の違い

著書は読んでいないんだけど、Youtubeで観たことがある部屋がいくつか出てくる。
松原タニシさんは「霊が出る噂がある」と言われる事故物件に住んでいるが、霊は見えない。
彼の良さは「幽霊こわっ!気持ち悪い!」とオーバーなリアクションをせず、元は生きていた人間なんだし、と一歩引いた感じで、落ち着いて対応するところ。
芸人なので、おもしろおかしく語る話術はすごいけど、亡くなった方に対して敬意を感じる。

Youtube松原タニシさんと異なる映画版の設定
  • 赤い服の霊が見える
  • ヘアメイクの梓ちゃん(奈緒)がいると怪現象がおきる
  • 心霊動画を撮るために梓ちゃんを家に呼ぶ
  • 元相方に瀬戸康史
  • 不動産屋の女性(江口のりこ)が怖くてイイ
松原タニシさんが「亀梨さんと対面した後、彼が自分の仕草を完コピしてきた」と褒めていたので、亀梨さんの観察力はすばらしく、さすが役者、といった感じだが、そこにイケメン感が出ちゃったのは余計かな。
なんとなく微妙なキャラになっている。

留守電ゴボゴボの部屋が怖い

あらすじは知っていたけど、映像で再現されると、まあ怖い!
お風呂場でお母さんが殺されたという部屋で「留守電ゴボゴボ」だけで十分怖いのに、そこに居合わせたヘアメイクの梓ちゃんが、霊に頭を掴まれて、水が溜まった洗面台にじゃぶじゃぶ顔をつけられて死にかける。
絶対あの部屋住みたくないよね。
映画とはいえ、霊が暴力的すぎないか。
松原タニシさんが、自転車で車にはねられたけど(自転車ごと空にポーンと飛びました)、柔道の受け身をとって無傷だったというエピソードは実話。
映画では相方も同時に事故にあってたけど、実際は、後輩芸人が別の場所で事故にあって後日談として保険金で小金持ちになったと言っていた。
気の毒だけど、オチは実話のほうがおもしろい
あれだけたくさんの事故物件に住みながら、今も無事に生きている松原タニシさんは、強力な守護霊か先祖が守っているんだと思う。

素人エクソシスト、大火事寸前

事故物件で怪現象がエスカレートして、ヤマメと梓ちゃんが絶体絶命。
そこに元相方が現れ、不動産屋の女性に電話で除霊術を習い、線香100本くらいに火をつけて呪文を唱える。
絵面はすでに大火事。
こういう時、流れ的は霊能力者とか呼ぶんじゃないの?
霊というか、悪魔召喚みたいないなってきた。
なんか見たことある光景だぞ。
「ヴァチカンのエクソシスト」とだいたい同じ展開やないか!
なぜか不動産屋も事故死する。
本作の一番「理不尽死」は江口のりこだ。
女の子が怖い物を見た時の演技は、数秒おいて「キャー!」って叫ぶけど、霊が見える梓ちゃん(奈緒)の芝居が独特で、怪現象に遭遇すると終始「ひぃぃ...はぁ...」みたいな声出してて、可哀想になっちゃった。

ホラー映画に恋愛要素いらんねん!

松原タニシ=変なマッシュルームヘアの中年男性のイメージが強いですが、メガネを外して髪の毛をあげた動画があったので見てみた。

イケメン俳優亀梨じゃ雰囲気違いすぎるやろ!と思ってたけど、系統が違うだけで、ご本人は昭和のイケメンだった。
最後はヤマメと梓ちゃんがくっついて同棲を始めて、怖いけどめでたしめでたし...みたいなラストだったんだけど、日本の映画ってどうして無理やり恋愛展開にしたがるんだろうか。
雑な終わり方、という感じ。
映画の評価は悪かったけど、一つ一つのエピソードがちゃんと怖くてよかった。
あの「リング」の中田秀夫監督ですからね、そりゃ怖いですよ。
リングは二度観たくないけどね。
怖い本は見たいけど、家に置きたくないあなた、Kindle版あります。
事故物件怪談 恐い間取り

↓アマゾンプライムで観るならコチラ
事故物件 怖い間取り