「チング」はサブタイトルが「友へ」になっていますが、

漢字で親旧と書きます。

フレンズでもクラスメートでもない「友」。

今そう呼べる人がはたして何人いるのやら。


「チング」はこの4人の少年が主人公になります。

暴力団の親分の息子ジュンソク(坊主かパンチパーマが激しく似合う悪人顔)

葬儀屋の息子ドンス(ケンカッ早いチャン・ドン・ゴン)

おぼっちゃんのサンテク(中川家弟に似てる)

お調子者ジュンホ(高嶋弟に似てる)


このヒト達、詰め襟着てても顔が老けすぎ~。

チャン・ドンゴン、いつも通り顔は美しいのですが、

なんだか違和感が。


まず80年代のシーンがつっこみどころ満載です。


(1)人気女子高生バンドのレインボー

 真っ黒ボブ、サイドの髪で目を隠してベレー帽、

 首にはスカーフ。

 不思議なファッションセンス。

 歌も微妙。でも面長の美人です。


(2)屋内ローラースケート場

 ただぐるぐる回るだけで、これがやたらと狭い!

 21世紀には「ローラースケート場」なる施設は絶滅?したが、

 80年代には確かにあった。

 そして、もうちょっと広かった。

 ゲームセンター等、

 アミューズメント施設と合体型であった。


(3)映画館が詰め襟の男子学生で

 ビッシリ埋まっている

 大人や子供や女子学生は映画を見ないのか?

 ホールを走り回っているのに、係員が注意しない。

 私服の学生がほとんどないのはなぜか?


(4)やたらと喧嘩が頻発

 ローラースケート場でもモメたし、

 しまいにゃ映画館で観客全員と乱闘騒ぎ。

 目が合ったのとか原因はつまらないが、

 館内で数十人~100人?対4人

 で乱闘するのはスケールでかすぎ。


日本で言うたら、ビーバップハイスクールみたいなもんでしょうか?

ガラス割りまくるチャン・ドンゴンは「一人尾崎豊状態」だし、

無駄に喫煙シーンが多いし。


日本人における「ツッパリ映画」は今見るとコメディで、

と同時に懐かしく、娯楽性が強い。


「チング」は少年時代&ツッパリ&ヤクザのしのぎ&抗争を絡めてしまったから

後半は時間不足になっている。


入札での恐喝や、遠洋漁業のくだりはリアルっぽくて

なかなか見応えがあった。

組の若頭(?)になったパンチパーマのジュンソクが、

旧友サンテクと、カラオケで

恍惚とした表情でマイウェイを熱唱したり、

子分を車のトランクに正座させたり、といった

中途半端なコメディが気になる。

パッケージ写真にあるエロティックな1コマは、

数分しか出てこない脇役、女性に至っては顔も写ってない。


1本で何度もおいしさを出そうとして、

どれも中途半端。

友情物語ともヤクザ映画ともいいがたい。


親分の息子として育ったジュンソクは、

内気で真面目なサンテクに一番心を許し、頼っていました。

サンテクは、友達がヤクザになったからといって、

冷たくするでもなく、こびへつらうでもなく、

昔と同じ態度で接します。

むしろ性格は厳しくなり、

ジュンソクが偉そうな事を言ったら

「所詮ヤクザのくせに」と言い放ちます。

でもお互いに打ち解けているので、

この2人は険悪ムードにはなりません。

ジュンソクがシャブに溺れている時も一緒に町を歩いたりしています。


期待のチャン・ドンゴンは主役じゃなくて、

友情は大事にしない、

手段を選ばない、

人の話を聞かない問題児。


ジュンソク、顔は怖いが男気があってオイシイね。

いい味出してます。


韓流映画連続視聴で、最近お腹いっぱいです。濃いわ~。

ビビンバもおいしいのは1杯までです・・・